牧師さんのノート13:
「復活したキリストのその後(1)」




 私は矢板ホーリネス教会の牧師、田中敏信です。
 今回は、「復活したキリストのその後」について書きますね。
『牧師さんのノート09: 「キリストって復活したの?」』 では、十字架で死なれたイエス・キリストは、「よみがえられた」という事を書きましたが、「じゃあ、それからどうなったの」というご質問にお答えしてみようと思います。
(うっうぅん、うまく書けるかなあ…。)

 ちょっと、その前に寄り道をします。
私が教会に行くようになって、間もなくのころでした。悪友の一人がこんな事いうんです。
「キリストが復活したなんて、まともに信じているのかい。そんな非科学的な事…。死んだものが生きかえるなんて、医学的にも無理だろう」
で私はというと、いつものように「あのぅ…、そのぅ」と、答えられなかったんですね。

 でも、あれから20年と少し過ぎまして、そのぅ、少しは勉強しましたので、書いてみますね。

 まず「科学」というものは、私達の世界の中で「繰り返されている出来事」に注目して、「規則性・法則」を見つけるんですよね。
「りんごが木から落ちる」とか、「地球が太陽の周りを、364日と少しかけて回る」とかです。
また「死んだ人間の体はどうなるか」という事も、事細かく研究されています。「脳に酸素が届けられなくなると、何十秒後から、脳細胞は壊れ始める」といった事も。
そういう生物学的な研究の結果、つまり「生物学の法則」から考えると、「死んだイエス・キリストがよみがえった」という事は、法則に当てはまりません。
「死んだ人間の体に命が戻る」のは、生物学的に見て不可能、という結論になります。

 ところで皆さん「イエス・キリストのよみがえり」を証明する方法は、もう一つあります。
「歴史学」という方法です。

 たとえば「期限□□□□年に△△王が××王国を征服した」という出来事があったとしますね。
この「征服」が本当に行なわれたかどうかは、その当時の記録などを調べて証明するわけです。
 「■■」という古文書に、その王様の勝利が記録されている。また「征服された町が建っていたと思われるあたりを掘ってみると、壊された城壁が出て来た」という研究もありますね。
こういった「資料の証言」によって、「△△王の勝利は本当だった」と、裏付けられるわけです。

 そこで、「イエス・キリストのよみがえり」です。
イエス・キリストという「過去に存在していた一人の人物」の身に起こった出来事は、生物学で証明するのでしょうか。それとも、歴史学で証明するのでしょうか。
イエス・キリストが生まれて…、33歳で死んで…という出来事。
これは「1回限りの出来事」ですから、「何度も繰り返される出来事の中から、一つの法則を発見して…」という方法では研究出来ません。
「過去に起こった1回の出来事」を証明するのは、その当時の資料や、その当時の遺跡…、という事になります。

 ふぅ…。理屈っぽい話題を書くのは、くたびれますねえ。
えっ。「読むのもくたびれた」ですか。すみません。
それでは「つづくぅ」にします。

 次回は、「イエス・キリストのよみがえりを証言する資料」について書きます。

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